アニメーション映画『算法少女』 -SAMPO SHOJO-

 

◎アニメーション映画『算法少女』について

企画製作 製作工房 赤の女王

プロデューサー/三村渉

原作/遠藤寛子

サンケイ児童出版文化賞受賞作

(ちくま学芸文庫)

脚本/三村渉   高野楓子

協力プロデューサー/橋下友茂

音響/高木

アニメーション制作/外村史郎

企画協力/ 筑摩書房

和算指導/小寺裕

和算監修/佐藤健一

音楽/真柴史朗


☆英語版字幕/

SARAELE

with the cooperation of

David Brian Thomas


監督/外村史郎

原作/遠藤寛子

1931年、三重県生まれ。児童文学作家。

1969年「深い雪の中で」で第一回北川千代賞を、1974年「算法少女」でサンケイ児童出版文化賞を受賞。



脚本/高野楓子

1961年、愛知県生まれ。早坂暁氏に学ぶ。1996年日本放送作家協会テレビドラマ懸賞入賞、2002年橋田壽賀子賞新人脚本賞・世田谷文学賞を受賞。

プロデューサー・脚本/三村渉

1954年、三重県生まれ。脚本家。

1993年から2004年まで、東宝映画「ゴジラ」シリーズの脚本を担当。監督作品「不思議めがね」(2002年)



監督/外村史郎(Artmic8neo)

1972年、宮崎県生まれ。アニメーション作家。

企業CMコンテスト等で数多くの受賞歴をもつ。

代表作『Elephant SANTIE』『Horizon』『Bolero』『トレジャーアイランド』『君は僕の小さな勇気』等々。本作品以外にもオリジナルコンテンツの制作に力を注ぐ。


江戸時代に刊行された和算書『算法少女』。

当時の和算書としては唯一、著者が女性名義の本です。

和算書と言うからには、内容は和算(日本独自の数学術)の問題と解答方法が記されているだけであり、小説のように特に物語があるわけではありません。

現在では国立国会図書館などでわずかに見る事が出来る珍しい本となっています。

この江戸時代に書かれた『算数の問題集』が、どのような経緯で世に出されたのか想像力豊かに物語にしたのが、遠藤寛子の小説『算法少女』(1973年岩崎書店より当時出版)です。

本アニメーション作品はこの遠藤寛子氏の小説が原作となります。


作品に登場する実在の人物としては有馬頼徸(筑後国久留米藩の第7代藩主)、藤田貞資(江戸の数学者)、谷 素外(江戸時代の文人・俳人)、本多利明(江戸の数学者、経済思想家)などが名を連ねています。

物語は有馬頼徸(ありまよりゆき)が参勤交代で現在の福岡県から江戸へ出向き居を構えている時期が背景。

頼徸公自身、関流の数学者でもあり、映画本編でも登場する『拾璣算法(しゅうきさんぽう)』という和算書を、家臣豊田文景の名を借りて明和4年に出版しています。

学問の好きな人物ですが、頼徸が久留米藩で政務を執り始めた時期に大規模な飢饉が起こり、この為に百姓一揆が発生してしまっていました。


藤田貞資(ふじたさだすけ)は、この映画の為に日本学士院で資料として肖像画を拝見しましたが、とても良いお顔で本作品のようなイジワルな印象は受けませんでしたよ(笑)。


素外(たにそがい)に関しては、実は『写楽は谷素外だったのではないか?』というミステリーがありましたが、現在では否定されています。


本多利明は、あまり資料がありませんが目を通した論文のうちに『隠れキリシタンだったのかもしれない』という文献もあり、これは面白いと思い作品中の本多邸にはステンドグラスをあしらう事になりました。


などなど、調べると隠れた部分に隠れたエッセンス。

そう言ったエッセンスを全て拾えたとは思いませんが、アニメーションという一見派手なオモテ面の裏に静かに流れる歴史のようなものも調べると大変面白いのです。


西洋の数学が入って来て、失われていった和算ですが、消滅はしていません。

和算の血脈は今尚受け継がれています。

今年(2016年)のはじめ頃、江戸東京博物館で行われた『算額コンテスト』を見学に行ったのですが、多くの少年少女が和算に目を輝かせていました。

本作品はそんな算法少年、算法少女たちに捧げる事が出来たら嬉しいと思います。


【2017年】

923日/[東京都]駒場東大キャンパス(終了)

71823日/[京都府]京都みなみ会館(終了)

527日/[宮崎県]都城ウェルネス交流プラザ(終了)


【2016年】

1224日~28日/[東京都]渋谷ユーロライブ(終了)

四日市☆映画祭(三重県)  10月7日(土) 上映